歯周病治療

歯周病ってどんな病気?

❶歯周病の進行は非常に遅いため、普段の口腔内の変化にはなかなか気がつきません
❷プラーク(歯周病菌などの細菌のかたまり)が付着してきましたね。歯周病のはじまりです。
❸歯周ポケットといわれる、歯と歯ぐきの間に溝ができてしまいました。
❹のぐらいになってしまうと歯がぐらぐらになってしまい、多くの人はこの頃にやっと症状を自覚します。

歯周病の原因ってなぁに?

❶細菌感染

 多くの場合、歯垢(プラーク)の中にいる歯周病菌が原因です。

❷過大な咬合力

 歯を側方に揺さぶる大きな力がかかりつづけることも原因になります。

❸その他

喫煙やストレス、糖尿病などの全身疾患が原因になることもあります。

歯周病はどうやって治すの?

原因によって異なります。

細菌感染が原因の場合、歯周病菌を除去することが重要になります。そのためには、現在の歯周病の進行程度を検査してから、歯周病菌のすみかになっている歯垢(プラーク)や歯石を除去していきます。歯石を取ることをスケーリングといい、おもに歯科衛生士が担当して行っています。

過大な咬合力が原因の場合、噛み合わせの調整や入れ歯を使用されている方は入れ歯の調整を行います。

歯科内科治療ってなぁに?

従来の歯周病治療は、徹底した歯ブラシや歯石除去(スケーリング)、また根面研磨(ルートプレーニング)などの歯周病細菌量を減らす治療が、主に行われてきました。また重度の歯周病では、歯肉を開いて歯根表面や歯肉をきれいにするなどの歯周外科治療も行われています。しかし、器具の届きにくい部分には歯周病菌は残ってしまい、数を減らしても時間がたつとまた元に戻ってしまうなどの問題点がありました。そのためか、歯はよく磨いているのに歯周病はなかなか治らない病気のように思われていました。
従来の歯周病治療が歯周病菌の数をコントロールする治療とするならば、歯周内科治療は歯周病菌の種類(質)をコントロールする治療と言えると思います。

では、具体的な治療法を説明します。


❶歯周ポケットからプラークを抽採取します

 

位相差顕微鏡でプラーク中の細菌の種類を確認します。

<位相差顕微鏡でおこなう検査って何?>
お口の中の汚れを少し採取し、高性能の位相差顕微鏡で観察します。
お口の中の細菌を顕微鏡を通して、直接見ていただきます。
まずはお口の中の状態を自分の目で見て頂き、把握していただくことが大切です。
歯周病が進んだ方の場合、トレポネーマ歯肉アメーバや口腔トリコモナスなどの原虫が見られる場合もありますので、それらが見つかった場合には、それらに適した治療を行います。
これらは、定期的に歯周病菌が増えていないかをチェックすることが、とても大切です。

❸もし歯周病の悪玉菌が見つかった場合には・・・

次回来院時に、再度プラーク中の細菌を位相差顕微鏡で確認します。

❺除菌後は再度歯石を除去していきます。

抗生物質の服用で、歯肉の状態が見違えるように改善されます。
しかし、その後も除石などの通常の歯周病の治療をしないと元の状態に戻ってしまうこともありますので、歯石の除去をしていきます。
薬だけで回復することはできません。再発してしまう場合もありますので、定期健診は必ず受診していただき、常にクリーニングを行ない良い状態を保ち続けていきます。